客室清掃の嬉しかった体験
きつい肉体労働の客室清掃ですが、仕事をしている中で嬉しかった体験を簡単に紹介したいと思います。
自分が働いていたホテルは大型のビジネスホテルで、5時間で10~12部屋をこなしていました。
お客さんにお礼を言われる
客室清掃の人は、日々部屋を早く仕上げるために戦場のごとくフロアを駆け回り、ベッドメイクや清掃に集中していますが、たまにお客さんにお礼を言われることがあります。
そんな時は、思わずはっとしてしまいます。
これがこの仕事をした時に一番嬉しかったことかもしれません。
滞在中の人の部屋をきれいにしてベッドメイクをした後、ちょうど戻ってきて部屋を見たお客さんが、「きれいにしてくれてありがとう」と声を掛けてくれたり、すれ違う時にお礼を言ってくれたりすると、きつさがすっとなくなる気がします。
直接声を掛けてくれなくても、ベッドの上などにねぎらいの言葉が書かれたメモが置いてあったり、中にはメモと一緒にキャンディーを置いてくれていたりします。
嬉しいだけでなく、もっときれいに出来たはずだと振り返って反省したり、頑張ろうという精神的なモチベーションにもつながります。
日本人のお客さんもたまに声を掛けてくれますが、外国人のお客さんはよりフランクに声を掛けてくれます。
日本人のお客さんは、どちらかというとコメントのカードやメモに丁寧にねぎらいの言葉を書いてくれたりすることが多かったように思えます。
自分が担当した部屋に滞在した人からのお礼のコメントも、直接言われるのと同じく嬉しいものです。
毎回お客さんと出くわすとは限らないので、出来ればもっと言われたいなどと思っていました。
お客さんからチップをもらえる
これも客室清掃をしているとたまにあることですが、お客さんがチップをくれることがあります。
これは文化の違いでしょうが、外国人のお客さんの部屋を清掃した時にたまにベッドの上や枕の上に置いてくれていたりします。
自分が見たのは、10円や50円などの小銭がごちゃごちゃっとメモと共にまとめて置いてあったり、多い時はツインの部屋で枕一つの上に1000円札一枚ずつ、計二枚が枕の上に置いてあった時もあります。
お礼を言われるのも嬉しいですが、チップもかなり嬉しいです。
しかし、日本ではチップの文化はありませんので、ホテルによってはもらってはいけないという決まりもあるようです。
自分も最初は明らかに忘れ物ではなく、これはチップだと判断がつく時だけもらっていましたが、もらってしまうともっときれいにしてあげようと余計な手間をかけてしまったり、チップがない時に「なんだないのか」などと思って気持ちが下がったり、ペース配分やモチベーションがガチャガチャしてしまうので、ある時はかなり欲しかったですが、途中からもらうのは辞めました。
外国のようにチップが当たり前の国ならきっと成り立つのでしょうね。
ほとんど汚れていない部屋に当たる
これも当てにしてはいけないですが、もしそうだった時に大幅に時間が短縮できるので、実際に部屋を開けてみてきれいだとかなり嬉しいです。
部屋が段ボールや紙箱、いらないスーツケースなどでゴミだらけの部屋もある反面、本当に泊まったのかと思えるくらいきれいな部屋に当たることがあります。
ツインの部屋でベッドを一つしか使っていなかったり、お風呂に入らなかったのか、浴室が全く汚れていなかったり、そんな部屋はゴミもかなり少ないです。
きっとただ眠るだけに使ったのでしょう。
日本人のお客さんが泊まった後に多かった気がします。
決まった部屋数がノルマの人にとってはかなりラッキーです。
ツインの部屋でも、トイレを掃除し、ベッドを一つ作り、後はほこりを取って掃除機をかけて終わってしまうこともあります。
しかし、時間が短縮できたと思って余裕でいると、最後の部屋がとんでもなく汚れていて、結局いつもと同じ時間に終わるということになってしまう時もあるので、きれいだからと言って浮かれてしまうと大変です。
安心するのは全ての部屋の掃除が終わってからにしましょう。
年末年始は手当が出る
これはある所とない所があるでしょうが、自分が働いていた所では年末年始はいつもの日給+3000円ほどの手当がもらえました。
31日~3日まで全てを出たら手当だけで一万円は超えるので、もし都合が合えばかなり嬉しいものです。
やはりスタッフもみんなお正月は休みたいので、そうでもしないとかなり人が減ってしまうのでしょう。
外国人のスタッフも国に帰ったりするので、年末年始はごっそり人が減ります。
手当がもらえるとはいえ、さすがに自分も休みたいと思ってしまうので、31日や1日は休んだりしていました。
職人のような客室清掃
きっとお客さんと接する機会の多いホテルのフロントやベルの人達は、直接お客さんにねぎらいの言葉を掛けられることも多いのでしょう。
一方、客室清掃はお客さんと接する機会は少ないので、自分のやっていることが即お客さんにつながっているとは中々感じづらいものです。
しかし、ホテルはお客さんが泊まる客室がなければ営業は何も成り立ちません。
ホテルが売っている一番の商品といっても過言ではないでしょう。
もし、客室清掃をしている時に、お客さんのことを想像しながら部屋を仕上げられれば、これほどやりがいを感じることはないのではないでしょうか。
客室清掃はノルマばかりが先行していて余裕がなくなっていたり、ホテルの他の部署がもっと客室の重要性を見直す必要があったり、まだまだ地位を向上させなければならない仕事だとは思います。
それでも、自分の技術に自信を持ち、それこそ職人のように部屋を仕上げる、お客さんが喜ぶかそうでないかは聞かなくても分かる、という所まで熟練すれば、きっとそれが何よりのやりがいになるんだと思います。
職人のような客室清掃の人達には、敬服してやみません。


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