おとり求人とは、存在しない求人のこと!
去年話題になった、スシローのおとり広告の事件を知っていますか?
スシローは実際には店舗に存在しない商品の広告を出していた、ということをお客さんから指摘され、2022年6月9日に消費者庁から景品表示法違反(おとり広告)で、再発防止を求める措置命令が出ました。
しかし、7月には、ビール半額という広告が出ているのに正規の値段をお客さんから取っていた、ということで、またスシローは大炎上することになりました。
実はこの「おとり」、という手法は、不動産屋やアルバイトの求人でも探せば簡単に見つかります。
「おとり求人」もしくは「釣り求人」と呼ばれるものですが、言葉通り、本当は存在しない条件の良い仕事を求人誌に掲載し、それを釣りのエサのように「おとり」にして応募させ、応募してきた人に他の仕事を紹介するという悪質な手法です。
職業安定法第65条8号に違反しているとされ、「虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を提示して職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行った者又はこれらに従事した者」は6カ月以下の懲役、もしくは30万円以下の罰金に処せられる、というれっきとした犯罪です。
自分は、去年応募した派遣会社が3社連続全ておとり求人だった、という悲しいやら腹立たしいやら、なんとも苦々しい体験をしました。
せっかく履歴書を3社分作って、1社には実際に足を運んだので、なおさら怒りや落ち込みは大きかったです。
しかし、そのおかげでおとり求人をする会社の共通点が分かったので、もう引っ掛かりません。
自分以外の方が少しでも同じ目に合わないように、おとり求人の特徴や対処法などを紹介していきたいと思います。
気に入った求人が見つかった時、ぜひ一度踏みとどまって、よく確認していただくことをおススメします。
おとり求人の特徴
条件が非常に良い
誰でも、自分の家の近くで時給が高く、しかし自分でも出来そうな求人が合ったら魅力に感じますよね?
時給が1300〜1800円と高額、自分の家から近い、簡単なデータ入力、週2〜3からOK、
この条件がすべて揃っていたら、「おとり」の可能性が高いです。
実際に時給が高い、「おとり」でないデータ入力などもありましたが、拘束時間が長く、週5日マストなどとタイトな条件が多かったです。
そうでなく、時給も高くて拘束時間も選べる、という条件の仕事は、資格などを必要としない限り存在しないと思った方が良いかもしれません。
応募してから不採用までの通知が異様に早い
これは、自分が応募した会社全てに共通していた特徴です。
普通は応募してから選考して結果(不採用の通知)を伝えるまでに早くても一週間くらいはかかります。
最初の会社は不採用と分かるまで6日かかりましたが、2社目は応募した次の日の面接で、3社目は2日後に電話で教えてくれるという異常な早さでした。
そして、「あいにく人気の求人なので埋まってしまって、他の仕事を紹介させてもらえますか?」と他の仕事に誘導するという手口です。
自分もフィットネスクラブでアルバイトや社員の面接などに関わったことがありますが、ちゃんと選ぶのに、1週間以上はかかります。
あり得るとすれば、求人の掲載を締めきるまでに、今まで応募してきた人達の中でほぼ決まっていいたケースで、締切日ギリギリに応募した人には比較的早く結果を知らせるケースはあると思います。
それでも面接してから次の日、もしくは2日後に合否を伝える、というのはレアケースだと思います。
それが連続で続いたことで、なんかおかしいなと感じました。
派遣会社に多い
このおとり求人を行う会社は、派遣会社に多いです。
というか、自分が騙されたのは全て派遣会社でした。
派遣会社とは、主に何かのイベントやお店で人手が足りない時などに、単発の短期間にアルバイトや人材を派遣する会社のことです。
なぜこの種類の会社がおとり求人を行うかというと、単純に人を集めるためです。
例えば、自分の家より少し遠い場所で軽作業やピッキング、シール貼りなどの求人があっても、それよりも自分の家の近く時給も良い求人の方が、普通に考えて圧倒的に応募が多いでしょう。
普通に存在する、人気があまりない求人だけを載せて応募を待っていても、派遣会社として人を派遣する回転率が悪くなるんだと思います。
それをおとり求人でとりあえずたくさん人を集めて置いて、実際に存在する求人に振り分けるという方がはるかに効率が良い訳です。
というか、そんなことをしてはいけないですし、違法ですし、それを会社の通常業務に組み込んでいる、というのは人として最低な事ですが、やっている側はもう麻痺しているんだと思います。
派遣でない普通の会社であれば、「恐れ入りますが、今回は不採用になりました。」で終わりですが、派遣会社であれば他の仕事を紹介できるので、おとり求人をするメリットが多いのでしょう。
通常の会社でおとり求人をするとすれば、きつい仕事を隠して求人し、会社に入ったら内容が違ったというケースで、それはそれで悪質ですが、その場限りではあります。
派遣会社であればたくさんの人材を依頼先に送れば送るほど自分たちの会社の売り上げも上がるので、派遣会社でやっている会社が多いんだと思います。
なので、自分が応募しようとしている求人が、その店舗で独自に募集している求人か、派遣会社が斡旋している求人か、見極めてから応募するようにしましょう。
求人に会社名が載っているので、その会社をネットで検索してホームページなどがあれば、どんな種類の業務を行っているか、調べるようにしましょう。
自分が騙された会社は、全て「労働者派遣事業」という業務内容が会社情報にある会社でした。
もしおかしいなと思ったら・・・
とにかく向こうから勧められた仕事を一旦保留にする
もし面接をした後などにおとり求人であることに気付いたら、その段階で向こうが勧めて来る仕事を、その場ですぐに受けずに保留にしましょう。
仮にそれが悪くない仕事だと思っても、その会社自体に信用が置けない訳ですから、受ける必要は微塵もありません。
もし良い条件だから受ける、というのもありかもしれませんが、相手はおとり求人を行う会社なので、他に何か違法な事を裏でしている可能性だってあります。
それを覚悟した上で、自己責任で受けるのなら、、、ということです。
電話やメールは全て無視する
応募している途中もしくは応募した後に、おとり求人の会社であるということが分かったら、すべて無視しましょう。
無視して何も問題ありません。
犯罪を犯すような連中とは、一切の関りを持たないべきです。
下手に何か文句を言うと、個人情報を握られているので怖いので、何も言わずに無視が良いです。
音沙汰がなくなったら、向こうも「しょうがないなあ」と思って終わりです。
むしろ、一人でも多くの人を取引先に斡旋することが売り上げになるので、いちいち一人くらいいなくなっても気にも留めないと思います。
掲載元の会社と労働局に通報する、ネットに口コミをかく
おとりで騙された後に、もしあなたにまだ余力があれば、掲載元の媒体(雑誌やネットの求人サイト)や労働局に通報したり、ネットの口コミに感想をぶちまけましょう。
ネットの口コミもみんながちゃんと書きこんで、大事になっていったら、さすがに国も見て見ぬ振りできなくなります。
労働局もしかりです。
同じ会社にたくさんの通報が溜まっていけば、労働局も考えざるを得なくなると思います。
日本人は、自分の印象ですが、何か嫌なことがあっても告発せず、自分の中で終わらしてしまう人が多いと思います。
アメリカなど、色んな飲食店やそんなに大きくない会社ですら、口コミを探すとすぐ出てきます。
フランス人はすぐにストライキを起こして仕事を放棄します。
日本人だって、たくさん声をあげていけばきっと国は動くはずなので、余力がある人はぜひ匿名でどんどん自分が感じた嫌な事を書いていきましょう。
なぜ誰でも簡単に見つけられるのになくならないのか?
いくらでも言い訳して隠せるから
スシローの事件でもそうですが、会社側が間違って出してしまった、と言えば、それ以上調べようがありません。
まだ飲食店であれば、気付くお客さんは多く、あからさまなで指摘もしやすく、表沙汰になりやすいでしょう。
これがネットの求人となると、すぐに消せますし、警察や労働局が社内をガサ入れするのも、よほど確実な証拠がなければ空振りになった時のリスクが大きいです。
口コミなどは有用な情報ですが、直接的な証拠を掴みにくいのだと思います。
訴える人が少ないから
また、不特定多数ではなく、応募して個人情報を握られているので、直接は告発しにくい、それに他の求人を紹介されて実際に助かっているから別に良いという人も多いのではないでしょうか?
警察や労働局の怠慢
ひとえに、警察や労働局の怠慢と言えます。
決して調べようがないわけではなく、状況証拠を集め、時には逆に調べる側がおとりになって応募してみる、などという調査を行えば、確実に警察や労働局だってこの会社は黒であるという感覚を覚えることでしょう。
そういった調査を行い、いきなり踏み込む、ということをすれば、確実に摘発できるはずです。
労働局のことは他の記事でも書きましたが、彼らは非常に腰が重いです。
自分は過去に自分や家族のことで通報したことがあり、今回の件も通報しました。
しかし、事務的なテンションで受け付け、「すぐに動けるものではないことをご了承下さい。」と必ず付け加えられます。
そんなことは分かっているのですが、いつもこっちのテンションと違うのが腹が立ちます。
自分が労働局だったら、「ご苦労様です、貴重な情報をありがとうございます!さぞ大変だったでしょう!」というような、ねぎらう様な、正義感に燃える様な気持ちになると思いますが、全然彼らはそんなことありません。
警察もしかりです。
なので、こういったおとり求人や不動産屋のおとり広告だって、スシローの問題の様に騒ぎにならない限り動かないんじゃないかと思います。
捕まえたいのに捕まえられない、というモヤモヤすらなさそうですね。
警察や労働局自体が、昨今のIT革命についていけていなく、彼ら全体のネットリテラシーが低いのもあると思います。
河野太郎も、2ちゃん用語を駆使してネット民と交流する暇があったら、こういう問題を大々的に取り上げてもらいたいものですね。
実際におとり求人だった会社名
株式会社グラスト
代表:井尾晃宗
創業:2006年10月~創業
本社:〒150-0002東京都渋谷区渋谷3-10-13 TOKYU REIT渋谷Rビル6F
TEL : 03-5778-3691(代表) FAX : 03-5778-3692
https://www.grust.co.jp/company
応募した職種:データ入力・時給1700円以上・自宅近く
応募媒体:バイトル
この会社は、ネットで調べると釣り求人だった、という被害の書き込みがたくさん出てくる悪質な会社です。
そのグラストの手口は、
①条件の良いおとり求人に応募させる
②応募してきた人にコンタクトを取り、「登録を兼ねた面接を行う」と言って会社に誘導させる。
③面接当日、キーボードを実際に打たせて秒数を測り、実際にテストを行っているかのように見せかける。
④一通り登録に必要な書類に記入させ、「応募の状況を見て来る」と言って席を離れ、「応募した人が多く、不採用になってしまった」と告げ、他の求人(コールセンター)を勧める。
というやり口です。
自分はネットに書かれていた手口そのまんまに引っかかってしまいました。
実際に面接に行ったのですが、違和感がすごかったです。
それは、「不採用になった」と言った時の面接した人の軽い言い方、やたらとコールセンターで決めさせようとしてくる強引さ、じゃあそもそも面接は何だったのか(この面接の自分の情報を含めて採用者を選んでいない)という不可思議さ、などなどです。
その違和感を感じて、面接官が席を立った時に携帯で調べてみたら、同じ体験をした人の書き込みがすぐにめちゃくちゃ見つかり、ガッカリしました。
スーツまで来て緊張しながら面接に行ったので、なおさらです。
他にも面接を受けていた人はたくさんいましたが、みんな同じように見せかけのキーボードを打たされていて、自分も含め全員騙されていたと思うと恥ずかしいやら情けないやら。
実際に足を運ばせる、というのが非常にうっとうしいですね。
ただ、紹介してくれたコールセンターの仕事は、条件的に悪いものではなく、自分の家からも近くて時給もそこそこだったので、一瞬迷いました。
ただ、そのやり口が気に食わないので、一旦保留にして帰りました。
自分が面接をした場所は一等地の立派なビルにある非常にきれいなオフォスで、働いていた人達は女性が多く、キレイな感じの方も多かったです。
だけど、これが全員犯罪者なんだな、と思うと怖いですね。
もしおとり求人だと摘発されたら、捕まるんですけどね。
自分は昔、怪しいセミナー(マルチ)に誘導されたり、電話の勧誘で呼び出され、変な事務所で高いネックレスを買わされそうになったり、と、騙されかけたことがありますが、それに似た怖さを感じました。
きっと一番悪いのは社長で、下の若い人達は言うとおりにしていればお金がもらえる、実際に仕事も紹介しているから悪いことはしていない、という意識なんでしょう。
だけどきっと、後々後悔するでしょうね。
それを若い人達にやらせている社長は、極悪人です。
サウンズグッド
代表:川上 真一郎
創業:平成21年5月1日
本社:東京都新宿区西新宿1-17-1 日本生命新宿西口ビル10F
TEL:03-5321-7810(代表) FAX:03-5321-7820
https://www.sounds-good.co.jp/company
応募した職種:ワクチン関連書類の仕分け・時給1300円以上・自宅近く
応募媒体:インディード
この会社は、土曜日にウェブ応募したらすぐに電話がかかってきて、月曜日に結果が分かる、と言われました。
少し違和感を感じ、「日曜日に選考するんですか?」と聞くと、ドギマギした感じで「日曜日にいっきにやっちゃうんで」とよく分からないことを言われました。
土曜日も営業してる時点で、日曜も営業している会社なのかもしれませんが、わずか一日で選考が終了して2日で結果が分かるというのはおかしいです。
この会社には「該当の求人はもう締め切ってしまっているので、他の仕事を紹介させて下さい」と言われました。
おとり求人ではないか?と聞いたら、「この求人は本当にあったが、掲載したままになっていた。」と言われました。
しゃべり方の態度も含め、きっと嘘だと思いますが、仮に本当にそうだったとしても、それはおとり求人に該当しますよね。
スシローだって、「悪意はなく指示がうまくいかなかった」と言うことはいくらでも出来ますが、内心は怪しいものです。
ちなみに、代わりに紹介してくれた仕事は、有名アパレルショップの仕分け作業で、時給も良く、悪くありませんでした。
なぜ、最初からこれで勝負しないのか分かりません。
サウンズグッド(耳障りが良い、聞こえが良いという意味)の社名もムカつきますね。
ランスタッド株式会社
代表取締役会長兼CEO ポール・デュプイ
代表取締役社長兼COO 猿谷 哲
〒102-8578 東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニガーデンコート21F
https://www.randstad.co.jp/about/outline/
応募した職種:資格のいらない翻訳作業、時給1300円以上
応募媒体:リクナビ派遣
この会社は、応募してから6日後くらいに不採用と言われ、他の仕事を紹介されました。
三社のうち、この会社に一番最初に応募したので、この時点ではまだこの求人がおとり求人であったとは分かりませんでした。
ただ、後々考えてみると、この会社もそうだったんだと気付きました。
この会社もネットで釣り求人と調べるといっぱい出てきます。
ただ、この会社が紹介してくれた他の仕事は、大手外国企業の在宅勤務の仕事など、結構良い仕事を紹介してくれました。
ただ日にちがタイトなので断りましたが、これ以降も頻繁にメールで良い条件の仕事(外資系やIT系なども多い)を送り続けてくれるので、それはそれで使えます。
ただ、人を騙すということをありにしている、それを下の人達にやらせているので、ロクな会社ではありません。
一見ちゃんとした会社に見える
良かったら、上に貼ってある会社のリンクを見てみて下さい。
およそ犯罪を犯している会社とは思えない、プロが作った立派なホームページです。
サウンズグッドは日本中に17ほどの支店、グラストは16ほどの支店があります。
ランスタッドなどは日本中に94の拠点を持ち、海外の親会社は世界で39か国に事業所を持つ非常に大きな企業です。
圧倒されてしまうかもしれませんが、彼らがやっていることは犯罪です。
おとり求人をやっている、というデジタルトゥーは永遠に消えませんし、仕事を求めてやってくる人を騙す、というのは、本当に最低のことです。
コロナ禍で仕事がなくなった人も、たくさんカモにされたことでしょう。
皆さんは絶対に引っかからないように気を付けて下さい。

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